社長のひとりごと

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このコーナーは、わが社の社長「大鎌 博」が日々感じたことや、気づいたこと、為になる格言等、思いついたままに綴った、つぶやきコーナーです。

私達社員も、いつも読んで、新たに気づかされたこと、励まされたこと、勉強になって、仕事に活かせたり・・・、そんな社長の人となりを是非皆様に知っていただきたくて、このコーナーを作り、連載することにしました。

是非お部屋探しの合間にでも気楽に読んでいただければ幸いです。

                                   

                      

ウグイスに見る下剋上

No.66

 春の代表的な鳥といえばウグイスで、別名「春告鳥(ハルツゲドリ)」とも呼ばれますが、上手な歌声にはなかなか出会うことができません。私の自宅に届く鳴き声は「ホ~ ホケキョ」の「ケキョ」が、どうにも上手く定まらないのです。ウグイスはハワイ諸島でも見られるそうですが、どうしてもその鳴き声を聞きたかったのか、わが国から移入したもののようです。『出雲風土記』にその鳴き声が「法吉鳥(ほほきどり)」と記され、古今集にも「うぐいす鳴く」と歌われていますが、「ホー ホケキョ」となったのは近世のことで「法 法華経」、「宝 法華経」との表記があるそうです。

 私たちが見るウグイスは、その亜種名も「ウグイス」と呼ばれて、ウグイスの代表的な存在(のはず)です。これに対して小笠原諸島にいるウグイスは、亜種名を「ハシナガウグイス」といい、私たちがいうウグイスに比べて嘴が細長く身体が少し小型で、初めて見る人は「ウグイスじゃないようだ」と思うのだとか。

 ところで学名上でいえば、その種を定義する標準的な亜種を基亜種といい、分類学上の基準となるそうですが、ウグイスの基亜種である「ケティア・ディポネ・ディポネ」の名を持つのは、なんと小笠原諸島に生息するハシナガウグイスとのことです。つまりわがウグイスは、なんと、その下位に位置することになります。全国区のウグイスより小笠原諸島(孤島ですが都内です)の方が上位とは何ごとかと思うかもしれませんが、これも生物学上の世界ルールによる、ということです。

 まだ日本が鎖国の眠りにあるころ小笠原諸島はまだ日本の領土ではなく、欧米人が多数訪れていて、その中の一人の鳥類学者キトリッツがハシナガウグイスを発見し新種として学名をあたえたのが、1830年のことです。一方でわがウグイスは、かのシーボルトがその標本を採集して、ハシナガウグイスとは別の独立した新種として発表しました。それが1847年でした。その後、学問の発展によりそれらが同種であると認識されて、世界ルール=早い者勝ちが適用となり、ハシナガウグイスが基亜種と定まりました。かくしてわがウグイスは、その時代背景と国際基準によって<亜種>という身に甘んじることに相成った次第です。どうりで最後の「ケキョ」が、なかなか決まらないわけです。

            (『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』川上和人 新潮文庫)

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